1年経っても、うっとり感が続く理由。渡邉パイルさんのものづくり

昨夏よりご紹介しております、WATANABE PILEさんの今治タオル。
現在お届けしているのは、2種類の「うっとりスーピマorganic」と、2種類の「なめらかバンガロールorganic」。
素材となる綿(わた)にとことんこだわったタオルは、産地や紡ぎ方によって驚くほど異なる肌ざわり。どれも肩にかけた瞬間、ほっと気持ちが軽くなるような抜群の柔らかさと軽やかさです。
そんな4種類のタオルを、店主も使い始めて1年が経ちました。
普段は柔軟剤を使用せず、よくある中性の洗濯洗剤だけで(時にはお日さまの光に当ててしまいながら…)洗っているのですが、使い始めの繊細で柔らかな質感が、1年経ってもさほど変わらないことにとても驚いています。
吸水性も落ちず、さすがの今治タオル!と思うと同時に、ひとつの素朴な疑問が湧いてきました。
なぜ、あの「うっとり」「なめらか」な質感がずっと続いているんだろう?
わたの特徴なのか、糸の紡ぎ方なのか、織り方なのか…。きっと何か秘密があるはず!と、渡辺パイル織物さんにお話をお伺いしてみました。
そこには、まるでコーヒー豆やワインのブドウを選ぶような、奥深い「わた」と「糸」への美しいこだわりがありました。

「WATANABE PILE」は、国産タオルの一大産地 今治で60余年タオルと真摯に向き合ってきた渡辺パイル織物さんの自社ブランドです。
「織りやすいタオルではなく、使って気持ちの良いタオルを。」
そんな風に、使う方の日常を想い、素材の良さを最大限に活かすものづくりをなさっています。
一枚のタオルが出来上がるまでには、渡辺パイルさんで行う「織り」の他に、産地内の関連工場での撚糸、晒し、染め、耳縫いヘム縫い、ネーム付けなど、本当にたくさんの工程を経ています。その優しい風合いは、職人さんの確かな技術はもちろん、原料となる綿が育った土地、そして今治の豊かな自然の恵みからも紡がれています。
そんな渡辺パイルさんのタオルづくりは、世界中で栽培されている綿(わた)の特徴を理解した上で、イメージするタオルに最適な綿を選ぶところから始まるのだそうです。
原料:世界の5%しか出会えない、希少な「超長綿」

左:スーピマオーガニック
右:タージマハールオーガニック
では、amaでお届けしている4種類のタオルには、一体どんな「わた」が選ばれているのでしょうか。
まず、すべてに共通しているのが、原料となる「わた」の品質の高さです。
繊維長が35mm以上の「超長綿」と呼ばれる世界の綿の5%ほどしか栽培されない希少なオーガニック綿が採用されており、綿自体の質がとても高いため、綿本来の持つ柔らかさや、なめらかさの度合いが非常に高いのだそうです。
【原綿】スーピマオーガニック

【原綿】タージマハールオーガニック

紡績・撚糸:糸になる前の「わた」の時点で、すでにうっとり

画像はスライバーと呼ばれる、糸になる前の状態の綿。手にした時に、ほわっとしっとり、まるでシルクのような極上の手触りにほんとうに驚きました…!!
糸になる前のこの時点ですでに、うっとり、なめらか。
ずっと触っていたいなぁ〜この中に包まれて眠ったらどれほど気持ちいいだろう〜と、素材の良さをこれでもかと肌で感じました。

この超長綿は、繊維長が長くて細いため、糸にする工程では繊維同士のつなぎ目が少なくなります。そのため毛羽落ちがしにくく、風合いの変化が起こりにくい。繰り返し洗濯をしても、あのなめらかな風合いを保ちやすいのはこのためなのだそうです。
原料の綿から繊維を1本の糸にする「撚糸(ねんし)」の工程でも、渡辺パイルさんのこだわりが光ります。できるだけ糸に負荷をかけず撚りを少なくした「甘撚り」にしているため、綿の柔らかさがタオルになってからもそのまま持続します。
製織・加工:素材の良さをとことん引き出す職人技

ただ、この「撚りの甘い糸」は非常にデリケートで、タオルに織り上げるのがとても難しいのだそう。そのため渡辺パイルさんでは、通常よりもあえて織機のスピードを緩やかに落として、ゆっくりと時間をかけて、製織方法を調整しながら織り上げているのだそうです。
また、タオルを織る際には、糸に強度を持たせるため糊付け加工を行います。
渡辺パイルさんでは、この糊付け加工時に社内独自の方法で糸を加工し、糸を優しく守りながら、素材の良さを最大限に引き出しているのだそうです。
今治の豊かで優しい水

毎日表情が異なり、地元の方々も魅了されているのだそうです。
タオルづくりにおいて重要となるのが「水」。豊かな水源を抱える今治の中でも街の中心を流れる蒼社川の水は不純物の少ない軟水で、晒しや染めの際糸に柔らかさを与えてくれるためタオル製造にとても適しているのだといいます。
素材の良さ、丁寧な職人技、今治の豊かな自然。
このどれかが欠けても、この「うっとり&なめらか」は生まれ得ないのだと知り、タオルへの愛着はさらに深まりました。

「まいにち、なんども、使うものにこそ、日常をちょっと良くする力がある。」
渡辺パイルさんのこのお言葉の通り、この1年で、日々のタオルはいつもの暮らしを豊かに感じさせてくれる存在となりました。
見た目はどれも美しい「白」と「きなり」。だからこそ、その背景にある物語を知ると、毎朝どのタオルを選ぼうか、引き出しを開ける時間がもっと楽しみになりました。
ぜひ、皆さまもこの夏の暮らしに、お肌がホッとする「うっとり」&「なめらか」な時間を迎えてみませんか?
4種類の「うっとり」&「なめらか」感

ウォッシュタオルやフェイスタオルなど、まずは1種類ずつ使い比べてみるのもおすすめです。ぜひお気に入りの肌ざわりを見つけてくださいね。
– うっとりスーピマ organic
ふれるたびうっとりする肌ざわり。
うっとりスーピマ organicは[パイル][シャーリング]2種類ございます。原料の綿は同じですが、それぞれの仕上がりに合わせて作り方の異なる糸を使用しています。上品な艶感は綿本来のもの。いつまでも触れていたくなるような、きめ細やかな質感が魅力です。
– なめらかバンガロール organic
まるでシルクのような、しっとりなめらかな肌ざわり。
なめらかバンガロール organicは[オフホワイト][きなり]2色ございます。長くご愛用いただくほどに綿本来の弾力ある柔らかさを味わえるのも特徴のひとつ。コシの強い繊維で、ふんわり柔らかな風合いが長持ちします。




